ながいき農園が見据える“ビジョン”とは

「農業を軸に、街も人もながいきする未来を実現する」

これは、私たち「ながいき農園」のビジョンです。

私たちは、農地を耕し、食を届け、地域の未来を支えてきた人々の想いを受け継ぎながら、農業の力で地域の希望をつくっていきます。
たとえ少数でも、「この町に残りたい」と願う若者が、誇りを持って働き、暮らしていける環境づくりは、地域にとってかけがえのない選択肢だと信じています。

「長南のいいところは、お米がおいしいところなんだよ。田んぼがなくなるのは、さみしいよな」
──親友の何気ない一言が、私の人生を動かしました。

「長南って最高!」と、関わるすべての人が実感できるような未来を。
私たちは、農業を通じてその実現に挑み続けます。

ながいき農園の“はじまり”

ーなぜ僕が農業を選んだのかー

僕は12歳のとき、千葉県長南町に移住してきました。

そのとき出会ったのが、近所のおじちゃんと親友のたっくん。

この2人との出会いが、僕の農業人生の“種”になりました。

たっくんは兼業農家の息子で、小さいころから農作業を手伝っていて、農業の楽しさを教えてくれました。

一方で、おじちゃんはリアルな農業の厳しさや課題を僕に見せてくれました。

気がつけば、農業という仕事が、自分の中で少しずつ身近な存在になっていたのです。

そして大学3年生だった2019年。

千葉県を襲った豪雨災害で、大好きな町が広範囲に洪水等の被害を受けたのを目の当たりにしました。

この時から「地方のために自分にできることはないか?」と、地方創生への関心が芽生え始めました。

ですが、僕が成長するにつれて、町の主産業だったお米づくりの活気は徐々に失われ、

親友のたっくんも就職と同時に町を離れていきました。

でも彼は言いました。

「農業ができるなら、町に残りたい」

その言葉に僕は強く背中を押されました。

ー挑戦のはじまりー

美味しいお米を育てる環境はある。

でも、担い手がいない。

そして、農業だけでは生活が成り立たない現実がある。

このままでは変わらない。

ならば、自分が変える側に回ろう。

黒字を出して、誇りを持って届けられるお米をつくろう。

そう決めて、僕は「栽培期間中、農薬・化学肥料不使用」の栽培に挑戦することにしました。

挑戦した理由は販売単価と市場規模の成長率です。

そして誰もできないというニッチなところに挑戦をすることでチャンスを得ることができないかと考えました。

それが僕のスタート地点でした。

ーそれでも前に進むー

しかしたくさんの人から

「農業をやったことないでしょ?」

「いきなり有機なんて無理だよ」

「机上の空論だけじゃ農業は続かないよ」

たくさんの言葉が飛んできました。

正直、悔しかった。苦しかった。

でも、やったことがないからこそ、恐れずに挑戦できるとも思えました。

経験がないからこそ、経験を積んでいけばいい。僕はそう信じて前に進みました。

ーそして今、中山間地域農業を未来につなぐー

現在、ながいき農園では

  • 栽培期間中、農薬・化学肥料不使用栽培
  • 慣行栽培

など、多様な栽培方法を組み合わせ、地域とお客様に選択肢を届ける米づくりを実践しています。

僕の挑戦が、かつての親友や地域の農家さんが

「かいと一緒ならもう少し農業をやってみようかな」

と思えるきっかけになれるように。

そしてこのお米が、食べてくれるあなたの暮らしを少しでも豊かにできるように。

ーながいき農園という名前に込めた想いー

ながいき農園という名前に込めた想い

僕たちが目指すのは、

「農業を軸に、町も人も“ながいき”する未来を実現すること」。

自然に寄り添い、人に寄り添い、地域に寄り添いながら、

この土地の魅力を次世代へとつないでいく。

生産者よし・食べる人よし・地域よしの“三方よし”の精神を大切に、

持続可能で豊かな農業を、中山間地域でもある、ここ長南町から築いていきます。