長南町に降り立った時、見えた到景。
そこで育まれる人々の豊饒な営みはまさしく縦糸と横糸によって紡がれた一枚の絹であるように思いました。
かつて、一次産業で栄えた長南町の情景が、現在でも確かに残されてきたということは、この街に人々の深層心理において大いなる自然に対する深い理解と生活に対する真摯な眼差しがあったからに違いありません。
そんな田園風景を前に米づくりを起点とした新たな事業に直向きに取り組もうとする彼(=酒田 海)の背中からは、この街を次の世代にひらき・紡ぐ力強い門そのものであると私は感じざるをえませんでした。
『ながいき農園』は単なる農業集団ではありません。
今回のデザインプロセスにおいて、このProjectが米作りを通じてこの街にしかできない次世代の暮らし方を運び込む「入り口」になると仮定し、力強い門戸にふさわしくも優しく人を迎え入れるような強靭性のある長南町のような「絹糸」でおられた「暖簾」をイメージし制作しました。
縦糸と横糸はNagaiki Farmのカリグラフィーをアウトランと捉え描画することで、あたたかい太陽光が絹に反射し煌めく様子を表現しました。まさに志を持った太陽のような人々を優しく迎え入れてくれるようなイメージです。
ふと風が吹いた時、
暖簾のその先―
長南町の地形を思わせる山や空、広がる大地、そこから垣間見るこれまで紡がれてきた豊かな暮らしのあり方が、この地で新たな挑戦をする若者たちの五感を掻き立て、新しい事業を創造する原動力となることに間違いありません。
『ながいき農園』の挑戦がここから始まります。
Designd by Masaki Tsuda
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株式会社ながいき農園設立のご報告
【ご報告】
3月13日を持ちまして、「株式会社 ながいき農園」を設立いたしました。
「農業を軸に、街も人も”ながいき”する未来を実現する」というビジョンを掲げ、日々前進して参ります。
このビジョンを達成するために、3つのことを行なっていきたいと思います。
- 生産者と消費者が直接繋がるサービスやイベントを提供する
- 若者が町に残ってもいいかな?という選択肢を創る
- 耕作放棄地を増やさない
この3つは僕の原体験から生まれています。
「親友が農業をやりたくても生活ができないから上京したこと」
「生活が苦しくても、みんなが美味しい!って言ってくれるから米作りを続けるおじちゃん」
そして小学生の頃に移住して、社会人になった僕にとって
「春は緑の苗が植えられて、秋になったら黄金色に光る風景の存在」
このことは僕にとって全て非日常の連続でした。
米を作れば作るほど赤字なお米の現実がある。
この現状を打破するには、とても高い壁で難しい挑戦です。
でもこの風景を守るために、農業で普通の生活ができることを実現するために、長南町の主産業である「お米」から”ながいき農園”は取り組みます。
僕たち”ながいき農園”はこれからの農業を背負っていく担い手として、有機農業を通じて、本来あるべき姿の「米作り」を本気で追求します。
そして「株式会社 ながいき農園」を皆様にも、地域にも愛されて、応援してもらえる企業を目指していきたいと思います。
まだまだ未熟者でたくさんのご指導を頂かなければ分からない新米農家です。
ですが、みなさま今後とも”ながいき農園”と「酒田 海」をどうぞよろしくお願いします。